こんにちは! ジャズ部部長のちーこです。ジャズ部ではジャズピアノ初心者がセッションで楽しめるようになる方法を紹介します。
- ジャズピアノが上達しない
- ジャズって何を勉強したらいいの?
実はジャズピアノは聴いて真似しないと上達しません。つまりは耳コピーが大切なのです。しかし耳コピーをした経験がなく、さらにジャズの音源をコピーするとなると挫折する人が多いと思います。
ちーこも練習しても上達せずになんどもあきらめかけましたが、いろいろと試した中で一番良かった練習は耳コピーです
今回はプロの演奏をコピーして自分の演奏に取り込む方法を紹介します。この記事を読めば挫折せずに耳コピーをマスターしてセッションでかっこよく演奏できるようになりますよ。
・ジャズピアノのアドリブを上達させたい
・コンピングが上手になりたい
・ジャズピアノをあきらめかけている
・アドリブコピーをしようとして挫折している
結論!フレーズをコピーして自分のアドリブに自然と出てくるまで待つ
自分が気に入って耳コピーできたフレーズだけでも、譜面にして、ニュアンスやテンポなど参考音源と同じように聞こえるまでひたすら練習する
必ず自分の演奏を録音してプロと同じように聞こえるか確認します
しつこく練習が必要なのでほんとに好きな曲がおすすめかなと思います
プロとなんか違うって感じたときはリズムやニュアンス、音の強弱などがコピーできていません
天才ジャズピアニストのゆうこりんさんのユーチューブチャンネルで耳コピーの仕方が詳しくでています
わたしもほんとにこれがすべてだと思います。ジャズピアノの習得にはとても時間がかかります。お互いセッションに出て楽しみながら正しい練習を繰り返しましょう
コンピングやボイシングもコピー
実はアドリブをコピーと同時に行いたいのがコンピング(バッキング)を練習すること。コンピングがうまくできないと、アドリブが弾けたとしてもジャズピアニストとして残念です
挫折しかけたら教えてくれる人を探す
かっこいいと思えればよい
ジャズピアノ難しすぎて、耳コピーもできないし、あきらめようかなと思ったら、かっこいいと思える音楽を探してみてください
ジャズじゃなくてもどんなジャンルの音楽でもかっこいいと思えるもの。
その中にジャズの曲があればラッキーという感じです。ジャズって聞くのも結構大変だなと思います
ちーこは幸いにもジョンコルトレーンの黄金のカルテット時代に『ソフトリー』を聴き、演奏するマッコイタイナーにあこがれてジャズピアノを続けられました
ジャズのアドリブがうまくいかないと悩んだらとにかく耳コピー
耳コピーって絶対音感がないとできないと思っている人が多いですが絶対音感がなくても耳コピーはできちゃいます
ちーこは相対音感しかありませんが、簡単なフレーズなら耳コピーできます
もちろんすごく時間がかかりますが、耳コピーを頑張っていたらある時、急にいろんな音が聞き取れるようになる瞬間がきます
耳コピーで重要なのは音を間違いなくひろうよりフレーズのニュアンスまでコピーできているかです
- どれくらい伸ばしているか
- 強弱
- ピアノタッチ
- リズム
上記を参考に譜面には表しきれないような微妙な部分をコピーすることが大切です
音だけコピーして弾いても音源と全く違うし、さらに弾いていて楽しくありません
耳コピーすれば自然と名演奏を深く聴くことになるので、体全体で名演奏のアドリブを習得できます
コピーするのにおすすめな音源
Credit:canva
セッションでよく演奏する曲をコピーするのがおすすめです。名演と呼ばれる演奏は多いのですが、凄すぎてセッションに役立つという演奏ではない場合があります。
コピーするのに悩んだらこちらの記事をチェックして音源をさがしてみてくださいね
具体的な耳コピー方法
とにかく聴いて楽器で真似していくだけです
ちーこは絶対音感がないので、耳コピーにめちゃくちゃ時間がかかります。
だけどきらきらした演奏を夢見てフレーズが早すぎて採譜できない部分もありますが、ワンコーラス採譜することもあります
- 一小節ずつ聴いて楽器で同じ音、リズムで演奏する
- 一小節ずつ聴いて楽器で同じ音、リズムで演奏してみてそれを譜面にしてなんども練習する
- 一小節ずつ聴いて楽器で同じ音、リズムで演奏して録音する
譜面や録音するメリット
譜面にしてしまえば何度も同じアドリブで練習できますし、録音して聴くとプロと自分との違いがみえてきます
何が違うのだろうと研究するためにも録音してみましょう!
耳コピー挫折しそうなとき
耳コピー挫折しそうですよね。ちーこも何度も挫折しましたが最近やっと耳コピーをちゃんとしてみようと心を入れ替えました。
ちーこは耳コピーをしてこなかったので8年前と同じようなアドリブとバッキングをしています。昔と比べて上達していない自分をみると切ない気持ちになります
ちーこみたいになってほしくないので是非耳コピー頑張ってください
完全にコピーする必要はない
完璧にコピーしようとすると、慣れていないときは大変ですよね
そういったときは自分が好きな曲でぐっと来たフレーズのみをコピーしてみるだけでもかなり勉強になりますよ
気に入った1つのフレーズをコピーして他のキーで練習
気に入ったフレーズを自分のものにするには他のキーでも同じ音間隔で使ってみます
分かりやすいCキーに置き換えて同じ音間隔で同じフレーズ弾くのおすすめ。
できれば全キーでやってみるとフレーズが自分のものになってくると思います
コードの何度の音から始まっているかを確認する
フレーズが耳コピーできない時は、コードの何度の音からフレーズを始めているかだけでも聞き取ってみましょう。アドリブの時は瞬時に始まりの音を決めないといけないので、音選びの参考になります
フレーズを歌ってみる
ジャズピアノの先生に「ジャズは歌だ」と言われたことがあります
アドリブやコンピングに至るまで歌。セッション中はみんなそれぞれの歌を歌っているから邪魔をせず自分も歌いながら寄り添っていく
これを意識して耳コピーすることが大切ではないかと最近思っています
名演奏のアドリブの時に結構な頻度で歌っているプレーヤーが多いです
最初は違和感を感じましたが、バド・パウエルやキース・ジャレットなどすごい頻度でうなり声が出ています
尊敬するジャズピアニストの大林武司さんもyoutubeでアドリブでは歌うことの重要性を言われています
練習方法
気に入ったフレーズをとにかく歌ってみて、歌えるようになったら、そのフレーズをピアノでならしてみるということを繰り返します
できるだけコピーしやすい曲を選ぶ
自分が好きな曲の中で一番アドリブしやすいものを選ぶのも手です
個人的にレッドガーランドのアドリブはコピーしやすいかなと思います
バッキング(コンピング)もタイミングだけでもコピーするとかなり勉強になりますよ
アドリブコピーしやすい音源
完全にコピーするのは結構大変ですが、ところどころのフレーズがコピーしやすく絶妙です(ちーこの個人的な見解です)
- 「バラードとブルースの夜」マッコイ・タイナー
- 「グルーヴィー」 レッド・ガーランド
- 「クール・ストラッティン」ソニー・クラーク
もちろんピアニスト以外でもすばらしいアドリブしているプレイヤーは多いので、自分が気に入ったものをコピーしちゃいましょう
ジャズセッションでよく演奏される曲の解説とおすすめ音源をまとめた記事も作ったので是非チェックしてみてくださいね。
アプリなどの速度変更機能をつかってみる
ただ初心者で耳が慣れていない時は簡単なフレーズでもコピーするのは一苦労です
そういった時はyoutube の「再生速度」機能をつかって速度を遅くします。0.25倍速~2倍速まで速度変更できるので0.5倍速くらいに設定してプレイヤーの演奏の耳コピーします
スマホに曲を入れている場合は
速度変更ができるアプリ「Audipo」や「ハヤえもん」がおすすめです
こういった方法で耳コピーを繰り返しているとだんだん耳がなれてきて、速度変更しなくてもコピーできるようになってきます
ピアノのコンピングやボイシングもコピー
ジャズピアノで欠かせないコンピング。ほかの楽器が自分がアドリブする時にバックでなっている音です。どれくらいの長さでその位置にどんなボイシング(和音)を弾くのか、名演奏からコピーするのもかなり勉強になります
和音をコピーするのは大変なのですが最初は下記をイメージしてみてください
- どの位置でコンピングしているのかな?
- 基本コードに何度の音が足されているのかな?
- この響きかっこいいな
- テーマの時管楽器やベースのアドリブの時はどんなコンピングしているんだろう?
- ベーシストやドラマーはどんな演奏をしてピアニストはそれにどう反応しているのだろう?
と疑問を持ちながらコンピングの位置だけでもコピーしてみると勉強になりますよ
コピーしたフレーズがうまくはまるにはリズム練習
音やニュアンスをなんとかコピーしたものの、自分が演奏したらなんか違うはまっている感じがしないと感じたら、リズム練習をしましょう
ジャズはリズムが大切と言われますが本当に思った以上に大切。ジャズのスウィングのリズムをマスターできればコピーしたフレーズがきっちりとはまっていきます
リズムのみコピーするのもおすすめ!?
アドリブのリズムのみをコピーして練習するのもいいってのを聴いたことがあります。リズムのみを聞き取り、リズム通りに単音で弾いてみます。
これならすぐにコピーできるし、リズムのバリエーションを増やすのにもおすすめです
アドリブをコピーしてそのままセッションで使う時
アドリブをコピーしてそのまま丸々使ってしまうのは基本的にNGなのかなとちーこ的には思います
アドリブはドラムやベースなど一緒にセッションしている人の演奏や聞いてくれている人などその場の雰囲気から生まれるものだからです
初心者が丸コピーすると間違えずに弾くことに集中して周りの音が聞こえなくなるし、アンサンブルとしてどうなのかなって感じですよね
できればコピーしたことは忘れてフレーズが自然と出るまで待つのが大事なのかなと思っています
コピーしたフレーズが自分のものになったときにアドリブで使えるようになる
コピーしたフレーズが自分のアドリブで出てくるには、そのフレーズが自分のものになっている必要があります
この自分のものにするっていうのが難しいところなのですが、
- 自分が気に入ったフレーズを同じ曲でもいいし、違う曲でもいいので、いろいろなキーやコードの場所で弾いてみる
- 気に入ったフレーズをちょっと変えて弾いてみる
この辺りをすれば自分のものになっていく気がします
無理やり曲の中に入れようとするとテンポがずれる
ちーこの場合ですが、コピーしたフレーズを自分のアドリブで使ってみようと思って曲にはめようと狙えば狙うほどテンポがずれてしまいます
その場合前後の音がそのフレーズとマッチしていません
なのでフレーズの前後もコピーするか、自分でコピーしたフレーズの直前をどの音にすればそのフレーズが弾きやすいのか吟味しておく必要があります
それでも本番で狙えば狙うほどうまくはまらないってことが多いです
ハマらないときはメトロノームを使ったリズム練習をすれば解決できます
アドリブコピーをして自然にでてくるのを気長に待つ
ちーこが思うことなのですが、耳コピーしても自分の演奏で自然と出てくるようになるのは3か月後くらいです
気に入ったフレーズを練習した後は、本番中は意識せずに自然にでてくるまで待つのが一番かっこよくアドリブできるコツかなと思います
セッション中にふと出てきたら感動する
ちーこの勝手な感覚なのですが一生懸命耳コピーして、いざセッションにいって演奏してもせっかくストックしたはずのアドリブコピーが全く出てこない!
残念な思いをしますが、3か月後くらいふっと忘れたころに急にセッション中に出てきたりします
そのとときは
!!!! こんな感じでびっくりします
自分で言うのはかっこ悪いですが
かっこいい!って思ってしまいます
というのも記憶に残っているアドリブはやっぱり自分がぐっときたかっこいいフレーズだからです
是非みなさんにもこの体験をしてもらいので、アドリブコピーがんばってみてください
どうしても耳コピーできないとき
どうしても耳コピーできないときは譜面をつかうのもありです
「完全コピー JAZZ SCORE」では曲すべてが譜面になっています
バッキング(コンピング)のタイミングや和音も学べるので耳コピーと合わせて使うのもおすすめです
ベースやドラムまで譜面になっているのでアンサンブルを学べます
「トランスクライブ」と検索する
最近ではユーチューブで曲名とアーティスト名を入れ「トランスクライブ」と検索すると、いろいろな人が耳コピーして譜面にしてくれている動画がたくさんあります
自分で譜面にする必要がないので練習が楽になりますが、最終的には細かいニュアンスまで覚えないと意味がありません。結局耳コピーした時と同じくらい習得に時間がかかります。
リズムのみコピーする
アドリブのリズム部分のみを聞き取り、リズム通りに単音で弾いてみます。
これならすぐにコピーできます。実はこの練習はプロもよくやっていると聴いたことがあります。
チャーリー・パーカーなどビバップの時代のアーティストのコピーをするのがおすすめ
それでもやる気が出ないときは
耳コピーしようとせずに、かっこいいと思える音楽を探してみる。
ジャズって聞くのも結構大変だなと思います。なんとなくかっこいいなと思って、聞き流しておく。それだけでもいいのです
ちーこは幸いにもジョンコルトレーンの黄金のカルテット時代に『朝日のようにさわやかに』を聴き、演奏するマッコイタイナーにあこがれてジャズピアノを続けられました
ところどころコピーして挫折しましたが、ジャズピアノは挫折しませんでした
そんな自分が強烈にかっこいいなと思える1曲に出会えれば、それだけでいいのではと思います
まとめ
今回は耳コピーでアドリブする方法を紹介しました
ちーこはジャズに興味がある人にできるだけ早くセッションに参加して感動してもらいたいので、
手っ取り早くアドリブする方法などをブログにあげてしまっていますが、セッションに参加しながら
是非アドリブコピーの練習もすることをおすすめします
コメント