こんにちは!ジャズ部のちーこです。
- アドリブでかっこいいアドリブをしたい
- なかなかスケールを使ってアドリブができない
- ルート(R):スケールの基点
- 長2度(M2):明るい響きを加える
- 長3度(M3):メジャー感を与える
- 増4度(#4):リディアンの特徴的な音で、浮遊感を生む
- 完全5度(P5):安定した響きを持つ
- 長6度(M6):明るさを保つ
- 短7度(m7):ドミナントの響きを加える
例えば、Cリディアンセブンススケールは「C, D, E, F#, G, A, Bb」となり、通常のメジャースケールとは異なる浮遊感と少しの緊張感を持つ独特の音階となります。
「増4度」と「短7度」の組み合わせがリディアンセブンススケールのサウンドの特徴です。
リディアンセブンススケールの基本的な使い方
リディアンセブンススケールは、ジャズのセッションで特にIV7コード(例:F7がキーCでのIV7)に対して用いることが多いです。
リディアンセブンススケールがサブドミナントにドミナントの響きを付け加える役割を持っているからです。IV7コードの代わりに使用することで、通常の進行よりも柔らかな響きと浮遊感を持たせることができます。
和音での応用
リディアンセブンススケールをコードバッキング(伴奏)に取り入れると、セッション全体の響きに柔らかさを加えられます。
例えば、Fリディアンセブンススケールの場合「F, A, B, E, Bb」のような和音を弾くと、通常のメジャーコードとは異なる浮遊感と広がりを生み出します。
アドリブの一部に取り入れる
ジャズのセッション中に、メロディラインの一部にリディアンセブンススケールを取り入れることで、瞬間的な色彩の変化を作り出すことができます。
特に、通常のメジャースケールから一瞬リディアンセブンスに移行するなど、音の切り替えを意識的に行うと、メロディに奥行きが出ます。
- IV7コードへの応用:キーがCメジャーの場合、IV7コード(F7)でリディアンセブンススケール(Fリディアンセブンス)を使うことで、他のスケールにはない広がりのある響きを与えることができます。
- アドリブへの活用:アドリブ中に特定のコードの雰囲気を変えたい場合に使用すると、音楽的な自由度を保ちつつ新しい音色を作り出すことができます。
リディアンセブンススケールを使うための基礎練習
リディアンセブンススケールをセッションの中で効果的に使うためのポイントやテクニック、練習方法を紹介します。
各キーのリディアンセブンススケールの練習
ジャズセッションではどのキーが登場するかわからないため、すべてのキーでリディアンセブンススケールを使えるようにしておく必要があります。Cリディアンセブンスから始め、少しずつ他のキー(F、Bb、Gなど)へとスケールを移動していくことで、すべてのキーでスケールが弾けるようになります。
リディアンセブンスのフレーズ練習
リディアンセブンススケールを用いた短いフレーズをいくつか覚え、スケールのサウンドに慣れることも良い方法です。特に、増4度と短7度を活かしたフレーズを練習することで、セッション中にスムーズにスケールを活用できるようになります。
V7の代理コードとしての活用
時折、V7(ドミナント)コードに対してもリディアンセブンススケールを使うことができます。
たとえば、G7(キーCのV7)に対してGリディアンセブンススケールを使用することで、通常のGミクソリディアンにない新しい響きを加え、聴き手に驚きを与えることができます。
これは「リハーモナイズ」としても活用される技法です。
ドミナントの雰囲気を和らげたい場合
リディアンセブンススケールは、ドミナントセブンスの緊張感を和らげるのにも効果的です。
短7度の持つドミナント感を持ちつつ、増4度の浮遊感があるため、特定のコード進行で次のコードへ柔らかくつなぐことができます。
特に、半音上昇するコード進行でドミナントを和らげたい場合に適しています。
リディアンセブンススケールをアドリブに活かすテクニック
リディアンセブンスの「増4度」や「短7度」をフレーズの重要なポイントで使うことで、スケールの持つ浮遊感を強調できます。アルペジオで増4度や短7度を意識的に加えると、スケールの持つ色彩がさらに引き立ちます。
コード進行に合わせたスケールチェンジ
ジャズの即興演奏において、リディアンセブンススケールと他のスケールを切り替えることで、同じコード進行でのアドリブに変化をつけることができます。例えば、最初はミクソリディアンやメジャースケールでソロを始め、その後にリディアンセブンススケールに切り替えると、リズムやメロディに広がりを持たせることが可能です。
IV7コードに対して使用する
ジャズスタンダードでは、キーがCメジャーのときF7のようなIV7コードが出現することがあります。
このときにFリディアンセブンススケール(F, G, A, B, C, D, Eb)を使うことで、通常のドミナントセブンススケールやミクソリディアンとは異なる浮遊感を持ったサウンドを作り出せます。
リディアンセブンススケールを使ったフレーズを作っておく
実際にジャズセッションでリディアンセブンススケールを活用するためには、スケールを使ったフレーズを作成しておくのもいいでしょう
増4度を強調するフレーズ
リディアンセブンススケールの特徴である増4度を強調することで、スケールのサウンドが引き立ちます。例えば、Cリディアンセブンススケールで「C, E, F#, A, Bb」といった音を組み合わせたフレーズを作り、増4度をアクセントとして使用することで、ユニークな響きを出すことができます。
短7度でフレーズを閉じる
リディアンセブンススケールの短7度を使ってフレーズを終えることで、フレーズにドミナント感を与えつつも、解放感のある終わり方を演出できます。これは、フレーズがメジャー系の響きを持ちつつも、完全には解決しない緊張感を残すため、ジャズ的な表現に適しています。
同一コード内で他のスケールと組み合わせる
セッションでは、リディアンセブンススケールをミクソリディアンやドリアンと組み合わせて、同じコード進行でも異なる雰囲気を生み出すことが可能です。たとえば、G7コード上でGリディアンセブンスとGミクソリディアンを交互に使い分けると、単調にならないフレーズが作成できます。
実際のジャズ曲でのリディアンセブンススケールの活用例
実際のジャズスタンダード曲の中でも、リディアンセブンススケールを取り入れることは多くあります。代表的な曲とその応用法を見てみましょう。
「All the Things You Are」
「All the Things You Are」ではIV7コード(例えばF7)が出てくる場面があり、その部分でリディアンセブンススケールを使うと、コード進行に広がりと変化を与えられます。この曲では、単にスケールを使用するだけでなく、進行全体の中で自然に組み込むことで一層効果的になります。
「Autumn Leaves」
「Autumn Leaves」でも、IV7コードに対してリディアンセブンスを使用することで、従来の進行を超えたサウンドを作り出せます。
「So What」
「So What」は主にドリアンスケールが用いられていますが、特定のコードやフレーズ部分でリディアンセブンススケールを適用することで、ソロに浮遊感を持たせることができます。例えば、途中でIVコードに対してリディアンセブンスを使い、ドリアンからの変化を意識させると、新たな雰囲気を加えられます。
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